沖縄乳房画像研究会

1人でも多くの患者さんの力になれるよう乳房画像の向上を目指します。

3月の研究会の報告

平成24年3月24日(土)午後7時より中部地区医師会立成人病検診センターにて今年度のテーマ「デジタルマンモの画質向上」のまとめとしまして,ケアストリームヘルス株式会社(旧コダック)の松浦収詞様にご講演頂きました.
また,世話人で作成したデジタルマンモ(CR)の盲点についてのアンケートを実施し,集計結果より現状の対策などを検討致しました.
 
参加人数:23名
 
「デジタルマンモ(CR)の盲点」についてのアンケート結果
                                     回答数:17人
 1)カセッテについて 
   IPプレートの劣化を意識していますか? 
   Yes(11)  No(6)
   IPプレートを交換したことがありますか?
   Yes(7)  No(10)
   カセッテの数は?
   (4・5・6・8・10・12・13枚)
   156ファントム専用のカセッテがありますか?
Yes(15)  No(2)
   臨床画像で残像(焼付)を見たことがありますか?
Yes(8)  No(9)
   カセッテ使用頻度
      (約 0.5・2.5・5・6・7・9年)
*IPプレートの劣化により残像が出現することを理解し,臨床画像に影響がある場合は速やかに交換
*IPプレートの劣化は使用頻度・使用環境・メーカー・材質などにより異なる為,定期的に確認が必要
 
 2)S値(感度)について
   撮影後にS値を確認していますか?
Yes(16)  No(1)
   S値の基準値はありますか?
Yes(12)  No(5)
   再撮影となるS値は?
70・100・300・400以上)
*デジタル画像のもっとも大事な値
*必ず基準値と大丈夫な範囲を把握し,撮影後確認が必要
 
 3)G値・L値(コントラスト)について
   撮影後にG値・L値を確認していますか?
Yes(2)  No(14) 不明(1)
   G値・L値の基準値はありますか?
Yes(3)  No(13) 不明(1)
*乳腺構造で値が変化することを把握する程度で良い
 
 4)線量について
   線量不足で再撮影をしたことはありますか?
Yes(15)  No(2)
   再撮影となるmAs値は?
20・30・40・50以下)
 *線量不足の確認はS値で行う
 *電圧(kV)を上げると,同じAECの濃度タップのままでは電流(mAs)は下がり,S値が悪くなる
 
 5)AECについて
   AECの位置(前後・左右)が適正か把握できていますか? 
Yes(12)  No(5)
   その適正だという根拠は? 複数回答可
  S値(8) mAs値(9) 左右差(6) その他(1)
*AECの位置で画像の良し悪しが大きく変わる
 
 6)前回画像について
   撮影前に見ていますか?
Yes(14)  No(2) 不明(1)
   見る理由は? 複数回答可
  病変の把握(13) 乳腺の把握(10)
撮影条件の把握(6) その他(3)(ポジショニング)
*前回画像は情報の塊であり,最大限に利用する事が必要
 
 7)被ばくについて
   被ばくの管理を行っていますか?
Yes(9)  No(7) 不明(1)
    過剰照射を防いでいますか?
      Yes(7)  No(8) 不明(2)
*被曝管理は放射線技師でしかできない重要な役割
 
 8)精度管理について
   日常点検を行っていますか?
      Yes(16)  No(1)
   定期点検を行っていますか?
      Yes(11)  No(6)
*精度管理を行える環境作りが大事 
 
今後の研究会に取り上げてほしいテーマ
  ・デジタル品質管理について
  ・病理
  ・ポジショニング・ソフトコピー施設画像認定の対策